よく男女の関係で、「押せば引かれる、引くと押してくる」っていう話、聞いたことありませんか。思いっきりアプローチをしているとなんだか逃げてしまって、あきらめて引っ込もうとすると向こうからアプローチをかけてくる、みたいな。そうしているうちはなんだか駆け引きモードになるけど、いつのまにか、どちらかが押すと一方が受け止めてくれるようになる。「ふわっ」と包み込むイメージ。これがないとずっと駆け引きモードで終わっちゃったりしてね。


実はこれは人間関係全般でも言えるんじゃないかな。


私達は元々はわがままで自分が好き。これは僕がよく言っていること。だから本来は、【自分が話したいし、したい】。逆に、攻め込まれるのが嫌い、特に自分が心地よくない方法のときは。【攻められる】と【責められる】気がして、逃げる。守る。防ぐ。戦いがそうだね。「攻めと守り」。自分も負けずに攻めることもあるね。「攻撃は最大の防御なり」なんて言葉があるぐらい。相手に攻められないように自分が攻めちゃう。


こころのどこかで、「自分のしていることを評価してもらいたい」っていう気持ちが働く。褒めてもらえればなおさら嬉しい。好きな人、同僚、友人に「こんなことがあって、こうしたんだよ」って言ったときに期待しているのは、「へえ、すごいねえ」とか、「それいいじゃん」っていう【肯定の言葉】。相手がそういってくれると、なんだか自分に自信が持てる。ある意味、【自分のしたことが間違っていないという確認】を相手に対してしているんだね。


そう考えると、「それって違うんじゃないの」とか、「たいしたことじゃないね」とかっていう言葉は、結構ショック。こころに弓矢が突き刺さるイメージ。実は相手はそんな気持ちはなくても、「自分が責められている」っていう気持ちになっちゃう。そうなると、「なにが違うの(怒)!」とか、「●●だからいいんだよ!!」とか、自分の正当性を主張したりとか、弁護をしたりするようになる。しかも、こころの中には、「この人は自分のことが分かっていない」という不信感まで生まれてきたりして。相手はそこまで考えてないことがほとんどなんだけど、自分の中でどんどんそれが大きくなる。それが大きくなってこころの殻が厚くなると、話をしなくなる、相手の言うことに【あまのじゃく】的に反抗したりするようになる。殻が厚くなると自分の気持ちもでなくなるから、相手に対する気持ちもどんどんぼやけてくる。悪循環。


二人の関係が【駆け引きモード】で、【ふわっと包み込む】関係になっていないときはこんなことが起こりがち。ほとんどの人間関係はそこまで行ってないんだと思うよ。【人をこころから信用し、信頼する】って、結構大変だもの。だから、いろんなことを話しながら、「この人は自分を受け入れてくれるのか」を確認するんだ。実は、コミュニケーションを通じて相手を試しているってこと。だから【ふわっと包み込む】関係になるまではすごく大切な準備期間。でも実際はついつい相手に【矢を放ってしまう】(泣)。


ポイントはここにある。


さっき言ったこと。私達はいつでも、【自分のことを評価してもらいたい】【認めてもらいたい】。これ!

人との会話の時には、まず肯定から入ってみてごらん。「そうだね」とか、「そういう考え方って【あり】だね」とか。「へえ、面白いね」でもいい。どにかくそこから入ること。私達は、自分が話したときの相手からの最初の返事が一番気になります。ギャグを言って「シーン」としたときの寂しさ、いたたまれなさ。そんな感じ。即座に「ドッ」と受けたらそれだけでその人はずっと機嫌がいいはず。最初の返ってくるボールでそのコミュニケーションのほとんどが決まるんです。だから、最初の一言は本当に大事。


自分が言いたいこともあるでしょう。それはその後に言うようにしてごらん。注意点は、「でも」を使わないこと。

「でも」って、【否定】だよね。その一言で、言われた人は自分が否定されたような気持ちになる。ささいな一言のようだけど、結構敏感にね。だから「でも」は使わない。


「私はこう【も】思うよ。・・・・・・・・・・。それってどうかな?」

ここのポイントは「も」と「どうかな?」。「も」ってのは、あなたの意見を一つの意見と尊重した上で、もう一つの意見を言うという意味が含まれる。相手の意見を評価してるってこと。

「どうかな?」ということで、「自分は正しいか分からないから、あなたの意見を聞かせて?」っていう意味になる。それだけで、キャッチボールをしているっていうこと。キャッチボールができているときは、実はコミュニケーションがうまくできているってこと。


これも不思議だけど、私達は一度相手を信用して信頼すると、よりまっすぐにこころの中に相手の意見を受け入れるようになる。弓矢を指しているようで、相手のこころの殻が開いていてそれを包み込んじゃうっていうイメージ。そうなるともっと二人のコミュニケーションは楽しくなるだろうね。


もう少し深い話をすると、「相手の話が正しいかどうかあなたが指摘することはできない。なぜなら、あなたが正しいかどうかはわからないし、実はすべてが正しくてすべてが正しくなかったりするから。」なんだけどね。


一言だけで相手の受け取り方が変わるのがコミュニケーション。

迷ったときは、【相手を肯定する、尊重する言葉はなにか】を探してごらん。それで十分。




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